がんの発症部位ごとの初期症状

症状に気づきやすいがん
発症する部位によって、気づきやすい症状がでるがんもあります。
例えば、脳腫瘍の場合は頭痛の程度が強くなることや嘔吐、歩き方や話し方がおかしい(ろれつが回らない)などの症状が現れます。
咽頭がんや喉頭がんは、声がれや嚥下する時の違和感や痛みなど。
食道がんは、嚥下の時に胸の奥がチクチク傷んだり、熱いものが染みたりするなどの症状が出ます。
甲状腺がんも、飲み込みにくさや声のカスレが出ることがありますが、ほとんどはしこりが若干出る程度でほとんど症状はありません。
舌がんや乳がんは、触感で感じられるしこりができます。
胆管や胆のうのがんは黄疸や白色便、黄疸尿が見られ、発熱や食欲不振や全身の倦怠感などがみられるでしょう。
膀胱がんは、赤色または茶色の尿が出ることが特徴的で、排尿の時に痛みを感じることがあります。
これらのがんは比較的気づきやすい症状があるので、気になったらすぐに医師に相談しましょう。
初期症状がほとんどないもの
体内でも特に奥まった場所にある臓器に発症するがんは、初期症状が出にくく気づきにくいものがあります。
胃がんや大腸がんは初期に自覚できる症状が現れづらく、かなり進行しても無症状の場合があるのです。
慢性的な胃の痛みや下痢と便秘を頻繁に繰り返す、または体重が減少することがある場合は、医師に相談、検査を受けてみるなどの行動に移った方が良いかもしれません。
厄介なのが肝臓にできるがんです。
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれることがあり、初期に症状が出ることがほとんどありません。
また、膵臓がんは胃の裏側に位置していることから発見しづらく、初期症状だけでなくかなり進行してもわからないことがあります。
これらの臓器のがんを早期に発見するためには、定期的な検査を受けることが必要でしょう。